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川俣シャモで元気を発信

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年2月23日更新
 

川俣シャモで元気を発信


福島県川俣町

2910号(2015年2月23日)

2014年8月。晴天に恵まれ、「第12回川俣シャモまつり」が開催されました。2日間の来場者数が初めて1万人を超え、会場には香ばしい匂いとたくさんの笑顔、 そして軽快なフォルクローレの音楽。全国各地からのあたたかい励ましや思いに力を得て、東日本大震災の年も休まず続けてきたこのお祭りは、“元気な川俣町”の象徴なのです。

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目に見えない震災被害

川俣町は、震災による大きな被害はなく、平穏な日々はすぐ取り戻せるものと思っていました。ところがその3週間後、町の山木屋地区が計画的避難区域に指定。 町全体がまるで危険な状態であるかのような印象を持たれるようになりました。町の主要な特産品として飼育・加工・販売していた川俣シャモは、売り上げが2割まで減少。 いわゆる「風評被害」に見舞われたのです。それまで、阿武隈山地の豊かな自然の中、屋外飼育でのびのびと育ててきた川俣シャモでしたが、より安全性をアピールするため、 200㎡にもおよぶ大型鶏舎を15棟建設し、屋内での平飼いを実施。エサも、肥育のために配合した川俣シャモ専用の飼料に切り替えました。やがて、安全でおいしい川俣シャモはなんとか復権を果たし、 インターネットなどを通じて、全国各地から注文が入り始めました。

世界一長い川俣シャモの丸焼き100羽に挑戦!

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パワーアップで元気を発信

毎年8月末の土日に開催してきた町主催の「川俣シャモまつり」。震災の年の開催が危ぶまれましたが、むしろ川俣シャモの安全性をアピールするためにも、 例年通りやろう!との声が上がり、準備が始まりました。とはいえ、風評被害が蔓延する現状で来場者はあるのだろうかと不安は拭えませんでした。そんな時、「世界一長い焼き鳥」、 通称「セカチョウ」を競い合った全国の自治体が応援にかけつけてくれることになり、復興を願う「セカチョウ歴代王者の競演」といったイベントも盛り込まれました。 各方面からの励ましや支援のおかげで、震災の年の「川俣シャモまつり」は、例年通りの盛況ぶりでした。この成功が町の地域産業復興の原動力となったのは言うまでもありません。 その後毎年趣向を凝らす中で、川俣シャモの丸焼きイベントや大学生による子ども向けの人気企画が登場したりと、年々パワーアップ。まつりのその瞬間だけでなく、町は元気を取り戻しつつあります。

似てるかな?シャモの鳴き声コンテスト

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おいしくて、美しい町へようこそ

川俣町には、川俣シャモの他にも、フォルクローレの音楽の祭典「コスキン・エン・ハポン」や絹などの特産品もあります。 田舎暮らしのイメージにありがちな「豊かな自然と穏やかな暮らし」だけでなく、人と人をつなげる“活気”が存在します。おいしくて、美しくて、楽しい暮らし。 そんな町の魅力を広く知っていただき、町外からの移住・定住者を増やしていけるよう、応援してくださる多くの方々の思いを力に、これからも邁進していきます。

東京工業大学の学生の企画による手作り「シャモロボコン」を手に、
闘いの時を待つ子どもたち

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