新島村、神津島村、三宅村の地震、噴火災害に対する緊急要望

 全国町村会(会長・山本文男福岡県添田町長)は、平成12年9月28日、伊豆諸島新島村、神津島村、三宅村において頻発している地震及び噴火災害に関して、避難住民の生活支援やライフラインの復旧、漁業、農業、観光業等の産業復興支援を求めて緊急要望を決め、青木國太郎東京都町村会長(東京都日の出町長)が自由民主党及び関係省庁に対し実行運動を行いました。
 同要望書の内容は次のとおりです。


新島村、神津島村、三宅村の地震、噴火災害に対する緊急要望

 伊豆諸島の新島村、神津島村、三宅村において頻発している地震及び噴火による被害は、すでに長期化の様相を呈し、住民たちは、不安と焦燥の日々が続いている。
 特に、三宅村において絵は大規模噴火やそれに伴う有毒ガスの発生により全住民が島外に避難せざるを得ないと言う非常事態となっております。
 地元自治体は、1日も早い災害復旧と住民生活の安全確保のため東京都や国と協力しつつ復旧作業に努めているところであります。
 ついては、左記事項の災害対策について特段の措置を講じられたい。

一、伊豆諸島共通項目
(1)地震活動については、今後も厳重な監視体制を強化するとともに関係省庁、東京都及び地元自治体との緊密な連絡、連携体制を維持し、今後の災害対策を適切かつ迅速に行うこと。
(2)避難住民に対する避難生活支援及び交通、水道、電気、電話等のライフラインの復旧措置を講ずること。
 特に、他島にも影響を及ぼす三宅島の中継回線の維持をはじめ電話回線の安定確保を行うこと。
(3)漁業、農業、観光業等主要産業の復興支援対策を講じること。
(4)3島を含めた島嶼地域における災害用臨時ヘリポートの設置、飲料水兼用型耐震性貯水槽及び防災備蓄倉庫を設置すること。

二、各島個別項目
(1)三宅村
・長期化する住民の島外避難生活に対し生活環境の改善(精神的ケアや就労機会、居住の確保など)を図るための支援を行うとともに、避難解除後ただちに住民が平常生活に戻れるための方策を講ずること。
・豪雨、台風による泥流災害などに対する被害を最小に止めるための措置を講ずること。
・漁業、農業、林業及び観光業など主要産業への噴火による降灰被害に対する降灰除去対策を推進すること。

(2)神津島村
 土砂崩壊による道路不通箇所及び土砂崩壊箇所の早期復旧を図るとともに土砂処理場の確保及び後背傾斜地の安全確保対策を早急に講ずること。

(3)新島村
 孤立地区への道路の復旧、上水道の復旧及び崖地崩落箇所の復旧防護措置を早急に講ずること。