17. 国民健康保険制度の抜本的な改革の実現


 国民健康保険制度は被用者保険に比べ低所得者層が多く、さらに老人加入率が高い等その構造的な体質のため、財政的に脆弱であるうえに、医療費の増嵩等により保険料(税)の負担および一般会計からの繰入れはすでに限界に達しており、永年に亘る負担により町村における各種福祉施策の推進を大きく阻害している。
 よって、国は次の事項を実現されたい。

1. 各種医療保険制度間における負担と給付の公平化をはかるため、医療保険制度の一本化を基本として、国の責任において早急に改革を実現すること。また、一本化にあたっては国、地方団体、民間等の役割分担を明確にし、保健、医療、福祉の諸制度が相互に連携し合い、一貫した運用ができる制度を確立するとともに、町村の意見を十分尊重すること。なお、一本化が実現するまでの間、制度の維持運営に支障をきたさないよう、国庫負担の拡充等十分な財政措置を講じること。

2. 慢性期医療等に対する包括払いの積極的な活用等診療報酬制度を見直すとともに、薬価基準制度を抜本的に改正すること。

3. 国保財政の健全化および保険料(税)負担の平準化に資するため、新たな国庫負担措置を講じること。なお、国保財政安定化支援事業については引き続き措置すること。