全国町村会

「国と地方の協議の場」に荒木全国町村会長が出席(5/29)

 「国と地方の協議の場」(平成30 年度第1 回)が、5月29日、首相官邸で開かれ、本会の荒木泰臣会長(熊本県嘉島町長)はじめ、地方六団体代表が出席しました。政府側は、安倍内閣総理大臣、麻生副総理・財務大臣、菅内閣官房長官、野田総務大臣、梶山内閣府特命担当大臣(地方創生)、越智内閣府副大臣などが出席し、「骨太の方針」の策定等について協議しました。

 はじめに安倍内閣総理大臣が挨拶に立ち、「今回の骨太の方針では、国・地方のプライマリーバランスの黒字化達成時期及びその裏付けとなる具体的かつ実効性のある計画をお示しすることにしている。安倍内閣の基本姿勢は引き続き、『地方の活力なくして日本の活力なし』である。地方への大きな人の流れをつくるため、若者が地方にこそチャンスがあると感じられるような従来の発想にとらわれない大胆な政策を取りまとめたいと思っている。地方の声に徹底して耳を傾け、地方創生に向けた挑戦、自らの発想で工夫をこらした地域づくりを情報面、人材面、そして財政面から積極的に支援し、地方の取り組みを加速させていく考えである。本日のご意見をしっかり受け止め、安倍内閣として力強く政策を進めていく」と述べました。

 協議において、荒木会長は、地方交付税等一般財源総額の確保について、「町村にとって命綱であり、複数年にわたり継続的に安定して確保されるよう、骨太の方針にしっかりと位置付けていただきたい」と述べました。また、地方公共団体の基金については、町村が厳しい財政事情の中で、懸命に歳出抑制に努めながら行っているものであるとし、配慮を求めました。

 次に、地方創生の推進について、「地方創生を真に実効あるものにするためには、都市と農山漁村が共生する社会づくりが極めて重要である。私たちが長年要望してきた森林環境税もまさにそうであるが、国土の保全、水源涵養、食料、エネルギーの供給などに全国の町村は大きな役割を果たしている」と述べ、農山村や離島への移住や定住など、田園回帰を一層推進するとともに、移住や定住のみならず地方と多様なかかわりを持つ関係人口の拡大に向けた積極的な支援を要請しました。さらに、農山村での小さな企業や地域おこし協力隊等による地域課題解決のための活動、子どもたちの農山漁村体験交流など、将来の大きな希望となる取組が数多くあることを強調。農泊などの取組も、農業、農村政策と連携し、農山村のインバウンドの潮流とも重なることで、地方の可能性が大いに広がるとし、各省庁間のさらなる連携、協力及び人財面も含めた積極的な支援を求めました。

▲協議の場に出席した荒木会長(左)

 地方六団体の発言に対し、野田総務大臣は、一般財源総額について、安定的かつ適切に確保するとともに、臨時財政対策債に頼らない財務体質を目指し、法定率の引上げについても、引き続き粘り強く主張していくと述べ、また、トップランナー方式についても、地方の改革意欲を損ねることないように対応していくことが必要であると強調しました。

 続けて、地方法人課税の偏在是正措置については、「先日、地方財政審議会に設置した検討会で第1回の会合を開催したが、都市と地方が支え合って、ともに持続可能な形で発展していくために、平成31 年度の税制改正において結論を得られるよう、しっかりと検討を進めていく」とし、消費税率10 %段階における偏在是正措置を講ずる際には、地方の意見を伺いながら適切な歳出のあり方も含めて、対応を検討すると述べました。

 この他、「復旧・復興事業に対する財政措置については、被災団体の財政運営に支障が生じないよう適切に対応していくとともに、緊急防災減災事業債を東日本大震災に係る復興創生期間である平成32 年度まで継続するなど、全国の防災・減災対策を継続して支援していく。ゴルフ場利用税についても、過疎地域の貴重な財源であることから、堅持されるよう取り組んでいく」と発言があり、田園回帰及び関係人口についても、「地方の意見を十分踏まえ一生懸命取り組んでいく」と述べました。

 梶山内閣府特命担当大臣からは、「地方創生は息の長い取り組みであり、皆様が心配なく取り組めるような環境づくりをしっかりとやっていかなければならないと思う。人口減の歯止めと、地域経済の再生、これは車の両輪である。現場の声に耳を傾けながら、実感のあるような政策を進めていく」と発言がありました。

 この後の意見交換において、荒木会長は、大規模災害等への支援について感謝の意を表したうえで、引き続き被災者の住まいの確保や、創造的復興を果たすための取組への支援を要請しました。

 また、長崎・天草の潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産登録に向けて勧告されたことに触れ、世界遺産をはじめとする世界基準の各分野の地域資源は、中山間地域や離島など、実に多くの町村がかかわっていることや、平昌オリンピックで大活躍した多くの選手も小さな町や村の出身であることを紹介しつつ、「多くのハンディーを抱えながらも、長い間、地道に地域資源や伝統文化を守り、地域の置かれた環境の中で頑張ってきた結果が世界から評価され、日本全体への関心の高まりにつながっている」、「地方創生の取組も同じであり、短い年限での評価ではなく、次の世代にしっかりとつないでいけるよう、力強い支援をお願いする」と発言しました。

 最後に議長である菅内閣官房長官が、「皆さんから頂戴した『骨太の方針』への意見に対し、しっかり対応していきたいと思う。まさに地方創生は、安倍総理から挨拶があったように『地方の活力なくして日本の活力なし』が原点であるので、これから地方が発展するよう、しっかり連携してやっていきたい」と述べ、協議の場を締め括りました。
 

【参考資料】

資料1 骨太の方針の策定等について(参考資料)=地方六団体

資料2 骨太の方針の策定等について(地方税財政等)=地方六団体  

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